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心に残る台北- ユニークで斬新なユニバ会場 (TAIPEI Quarterly 2017 秋季号 Vol.09)

アンカーポイント

発表日:2017-09-14

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心に残る台北

ユニークで斬新なユニバ会場

_ 凃心怡

写真 _ 2017台北ユニバーシアード組織委員会
 

2017台北ユニバーシアードが無事閉幕しました。長年にわたり努力を積み重ね、この時を心待ちにしていた世界各国の選手が大会で全力を出し切り、素晴らしい成績を残しました。大会の進行に欠かせない役割を担った各競技場も最高水準の施設と万全の準備で、試合に臨む選手らを迎えました。今大会で使用された競技場38カ所と練習場41カ所の計79カ所のうち、5カ所の特別な会場施設について紹介します。
台北和平籃球館は単なる多機能型施設でなく、環境への取り組みで先端をいくモデル建築でもあります。(写真/2017台北ユニバーシアード組織委員会)
 ▲台北和平籃球館は単なる多機能型施設でなく、環境への取り組みで先端をいくモデル建築でもあります。(写真/2017台北ユニバーシアード組織委員会)
 

生まれ変わった
台北陸上競技場
 

台北陸上競技場は台北ユニバーシアードの陸上種目の主な競技場、練習場としてだけでなく、開会式と閉会式の会場にも使用されました。台北ユニバーシアードの開催と国際規格の取得に向け、台北陸上競技場では昨年より改修工事が始まりました。400 メートルトラックは全面的に張り換えられ、9本目の直線レーンが増設されました。棒高跳び用突箱などは新しいものに取り換えられたほか、やり投げ、円盤投げフィールドは撤去され、幅3メートルの走り幅跳び用砂場、砲丸投げフィールド2面が新たに設置されました。また、夜間照明も刷新しました。

メイン競技場のこうした改修に加え、ウォーミングアップ場では300メートルトラックを張り換えたほか、北側の天然芝はより快適な合成ゴムに舗装し直しました。半年間の工期を経て生まれ変わった台北陸上競技場は、国際陸上競技連盟(IAAF)が認証する国際規格クラス1の認証を取得し、台北ユニバーシアードの開会式、閉会式の会場として使用されました。大規模国際スポーツ大会を開催する台北の実力を世界に示したのです。
台北陸上競技場は台北ユニバーシアードの開会式と閉会式の会場、および陸上種目の主な競技場として使用されました。(写真/2017台北ユニバ組織委員会)
▲台北陸上競技場は台北ユニバーシアードの開会式と閉会式の会場、および陸上種目の主な競技場として使用されました。(写真/
2017台北ユニバ組織委員会)

 

台北テニスセンター 
ニーズに応え新設

台北ユニバーシアード用に新設された2カ所の競技施設のうちの一つ、台北市網球中心(台北テニスセンター)は総面積5へクータルで、国際大学スポーツ連盟(FISU)の規準を満たす座席数4,000席のメインコートと1,000席のサブコート、さらに室内コート4面、屋外コート10面の計16面を備え、総客席数は9,000席です。サブコートには大会のニーズに合わせてさらに6,000席増設する余地があります。

国際規格の台北テニスセンターはグリーンビルディング(緑の建築)をコンセプトにデザインされました。施設のレベルを向上させ、台湾の選手により充実した練習場を提供しています。今後は男子プロテニス協会(ATP)、女子プロテニス協会(WTA)が主催する大会や、バレーボール、卓球、柔道を含む武道などの試合にも使用される予定で、市民の生活がさらに豊かなものとなりそうです。
新築の台北テニスセンターは国際基準に基いて設計されたグリーンビルディングです。(写真/2017台北ユニバ組織委員会)
新築の台北テニスセンターは国際基準に基いて設計されたグリーンビルディングです。(写真/2017台北ユニバ組織委員会)

▲新築の台北テニスセンターは国際基準に基いて設計されたグリーンビルディングです。(写真/2017台北ユニバ組織委員会)

 

台北和平籃球館 
グリーン建築のモデル

台北ユニバーシアード用に新設されたもう一つの競技施設が台北和平籃球館で、バスケットボールの予選、本戦の会場として使用されました。収容人数は7,014人と台湾のバスケットボール施設としては3番目に大きく、国際バスケットボール連盟(FIBA)と国際大学スポーツ連盟(FISU)の規準を満たしています。コートの床にはカエデ材が使用され、300インチの大型LEDスクリーンが設置されるなど、規格はNBA(米プロバスケットボール)の試合会場に引けを取りません。台北和平籃球館は台北ユニバーシアード終了後を念頭に多目的施設として設計されており、今後は国内外のバスケットボール大会だけでなくバドミントン、卓球、柔道、フェンシング、プロレスの試合会場としても使用することができます。

新たな施設に新たな思想を吹き込もうと、台北和平籃球館は「グリーンビルディング・スマート建築」を中心コンセプトに省エネ、省コストのグリーンビルとして建設され、ゴールド級のグリーン建築候補認証、合格レベルのスマート建築認証(いずれも台湾の認証)を取得しています。同館は建物の向きと低放射複層ガラスをうまく利用して太陽光を十分に取り込むと同時に日よけ効果も兼ねているため、空調、照明の電力使用量削減に役立っています。また、屋上の緑化によって温度を下げているほか、貯めた雨水を浄化して植物の散水に再利用するシステムも導入されています。台北和平籃球館は単なる競技施設でなく、環境への取り組みで最先端をいくモデル建築でもあるのです。
 

天母棒球場 
台北の素晴らしさ満喫

士林区の天母運動公園内にある野球場、天母棒球場は国内の試合や国際大会の会場として使用されてきました。1999年の供用開始以降、良好な状態で維持されていましたが、台北ユニバーシアードの開催に向け台北市政府が改修に乗り出しました。外野フェンスの新設、水飲み場の設置、消防設備の拡充、夜間照明の高規格化、客席6,000席の刷新に加え、バックスクリーンには台湾で最大、高さ最高となる1,000インチの高画質電光掲示板を設置しました。

天然芝の天母棒球場は快適な試合環境を提供しているほか、立地も良く、陽明山と大屯山の美しい姿を眺めることができます。また、近くの忠誠商圈にはご当地グルメスポットや異国料理のお店がたくさん隠れていますので、試合観戦の合間にプチ旅行を計画して、台北の素晴らしさを満喫するのもお薦めです。
 

体大総合体育館が
プールに変身

国内外の選手が最高の競技施設でベストの成績を収められるようにと、新しい施設が建設されただけでなく、国際的な基準を満たすよう改修された既存の施設もあります。そのうち最も特別なのが、水泳、水球競技の決勝戦が行われた国立体育大学総合体育館の仮設(撤去可能な)プールです。台北市政府は、大掛かりな工事をしないで済むよう、高品質の亜鉛めっき鋼板150枚とポリ塩化ビニル(PVC)防水シートを利用し、底の部分をワイヤーで固定した国際基準に合致するプールをつくりました。注水後もプールのサイズを調整することが可能で、国際水泳連盟(FINA)の競技規準を満たしています。

体育大学の総合体育館はもともと主に球技用として設計されていましたが、観客の視野を確保するためにプールサイド用の高架式プラットホームを英国から輸入しました。また、プール水循環システムにはスペイン製のモジュール化された高効率ろ過消毒装置を採用しました。この移動式プールは今後、桃園市に移設され、環境に配慮した持続可能な施設として供用を続ける予定です。
国立体育大学体育館の仮設プールは今後、他の場所に移設して使用することができます。(写真/2017台北ユニバ組織委員会)

国立体育大学体育館の仮設プールは今後、他の場所に移設して使用することができます。(写真/2017台北ユニバ組織委員会)

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