発表日:2017-09-14
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豊かな食 あふれる人情
台湾らしさいっぱいの「伝統市場」へ
文 _ 凃心怡 写真 _ 江祐任
台湾で「伝統市場」と言われるいわゆる昔ながらの市場へ足を踏み入れると、地元の人々の豪快さである、熱気に満ちた威勢のいい呼び込みが聞こえてきます。店先には台湾各地から運ばれた旬のさまざまな野菜や果物が並び、肉や魚も新鮮そうです。食卓にどんな料理を並べたいかによって、どれも好みの量で買うことができます。餅や菓子、さまざまな総菜は正真正銘、昔ながらの美味しさ。足りない生活用品があったら、市場をぐるっと回りましょう。必ずすべて買い揃えられます!
その町を知るなら
「伝統市場」へ
昔ながらの「伝統市場」はすべて、人々の生活のニーズを満たしながら、またその土地の生活を投影する縮図でもあります。なるほど、ある国へ行って現地の文化をぱっと理解したいなら伝統市場へ!と言われるわけです。台湾では集住地ができるとすぐ、市場が生まれました。屋台が集まって物を売り、とくに管理されることもなく、その土地の生活に合わせて独自の特色を持つようになりました。日本統治時代になって徐々に区画と制度ができ、1960年代には都市計画の一部に組み込まれて各地に公設市場が作られました。これも、社会と経済が急速に発展する中で市場が重要な役割を担ってきたことを表しています。
伝統の中にも新しい風を 市場の取り組み
地元の生活に密着する店が集まる市場。人々が生計を立てる場というだけでなく、みんなの食卓でもあり、生活に必要な品々を提供する場でもあります。時代の変化や観光産業の発展、さらに大型量販店やスーパーマーケットが成長する中、市場はなくならないどころか、町の姿を映すショーウィンドウという大切な役割を与えられ、その土地の暮らしぶりや文化の特色を伝えてくれます。
台北市の気配りの行き届いた計画の下、市内各地の伝統市場は少しずつ新しい取り組みを展開しています。「伝統」という文字はあるものの、人々の消費生活は時代の中に留まらず、静かなチャレンジがそこかしこで花開き、今まさに実を結んでいます。伝統市場は人々が地元に寄せる思いを乗せ、美しく人情あふれる風景を留めつつ、さらなる進化を前向きに模索しています。革新と伝統がぶつかり合う中に生まれる素晴らしさ、ぜひ訪れてじっくり体験してみませんか。
さあ行こう!台北の「伝統市場」をともに散策し、台湾ならではの人情を味わいましょう!
▲台北市の「伝統市場」は改築、サービス向上、新たなアイデアの活用で生まれ変わっています。
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