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ホテル経営と台北生活の哲学 (TAIPEI Quarterly 2021 夏季号 Vol.24)

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発表日:2021-07-02

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TAIPEI #24 (2021 夏季号)

ホテル経営と台北生活の哲学

文:Alan Hunt
編集:下山敬之
写真:Samil Kuo、シャーウッド台北


台北には、様々なことにチャレンジする多種多様な人たちが暮らしています。今回の《TAIPEI》では、シャーウッド台北(台北西華飯店)のゼネラルマネージャーを務めるアキム‧フォン‧ヘイクさんにインタビューを行いました。アキムさんは、1980年代後半にドイツでホテルマンとしてのキャリアをスタートさせ、1992年に渡台。他にも米国アトランタ州や香港での勤務経験があります。そして、2011年にはシャーウッド台北のゼネラルマネージャーに就任し、今日までホテル経営の舵をとってきました。西華飯店採訪-37-Edited​​​​​​​▲30年前に台北に渡ったアキムさんは、現地のホテル業に従事し、最高品質のサービスを提供し続けています。

世界各国を経て台北へ
各国のホテル業界での体験を持つアキムさんは、台北のホテル業界についてこう話します。「私が初めて台北に来た時、シャーウッドは台北初の5つ星ホテルでした。ただ、他の先進諸国とは違い、ここでは私たちがゼロから立ち上げる必要がありました」。以前に比べると現在のホテル業界はハイクラスな選択肢が増えています。台北と他国のホテルの違いについては、「台北のホテルは、量よりサービスの質を重視すること。そして、各お客様に合わせたサービスを提供しています」と答えています。

実際、同ホテルでは、元英国首相マーガレット‧サッチャー、元米国大統領ジョージ‧ブッシュ夫妻など、数々の著名人が宿泊をしています。「お客様にできる限りのおもてなしをする事が、一番大切なポイントです。この街とこのホテルで素晴らしい体験ができれば、お客様はきっとまた台北に帰ってきてくれます」。西華飯店採訪-35-Edited​​​​​​​▲長年に渡りマネージャーを努めてきたアキムさんは、ジャッキー・チェンを始めとする多くの著名人の接待をしてきました。

毎日のルーティン
アキムさんの業務は、セールス会議や部屋の改築の監督、お客様への挨拶など多岐にわたります。

ただ、前日と全く同じルーティンワークは好まないと言います。「私は時計を見ないので、ルーティンワークは合いません。ただ、毎朝8時頃にホテルに着き、朝食の間にお客様にご挨拶することは常に心がけています。朝食時は特に色々な話をしてくれますし、本音も出やすいからです」。西華飯店採訪-10-edited​​​​​​​▲アキムさんがマネージメントをしているシャーウッド台北は、快適で過ごしやすいホテルとして有名で、多くの外国人観光客が宿泊をします。

こうした「直に触れあう」サービスこそ、このクラシックなホテル最大の魅力と言えます。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、台北の観光業界は大きな衝撃を受けました。アキムさんの経営するホテルでも、これまでとは違ったビジネス展開が必要となっています。他のホテルは自主隔離用のホテルとして舵を取りましたが、アキムさんは様々なテイクアウトランチを開発する戦略を取っています。ロブスターやステーキ、ハタなどの高級食材を使ったお弁当の販売で、ホテル内での飲食ができない今の状況下では好評を得ています。08極黑牛特盛(美國牛)_西華飯店外賣餐點​​​​​​​▲シャーウッド台北では新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、台北内での飲食サービスを停止し、テイクアウトできる豪華なお弁当の販売を始めました。(写真/シャーウッド台北)

ホテルの経営は普段の生活から
アキムさんはホテルマンとして、ビジネスチャンスは人との交流にあると信じています。そのため、週末も会合に参加したり、ミーティングを主催しています。そういった交流によって他の業界のことが分かり、それがホテル経営にも活きるそうです。「多くの外国人と同様に、私も鼎泰豊が大好きです。美味しい料理だけでなく、ハイクオリティなサービスから学べるものがあります」。

30年近く台北で暮らすアキムさんの生活は、街の人々と密接に関わっています。例えば、仕事の合間を縫って経営哲学を広める活動をしています。「クライアントを増やしたい、ホスピタリティを学びたいという学生グループや起業家グループのために、時間を設けることもあります」。

このようにアキムさんの台北での生活は、あらゆる面においてホスピタリティビジネスに活かされています。

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